外壁(塗る・貼る)

外壁塗装の最適なタイミング

「マイホームを建ててから早10年・・・外壁って塗り替えが必要と聞いたけど、いつが塗り替えの時期なんだろう？」
そう思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
外壁塗装は適切なタイミングで定期的におこなうことで、大事な家を長持ちさせることができます。
外壁の塗料の素材や性能は実に様々ですが、耐久性のあるものを選ばないと、すぐに塗り替えや補修が必要になってしまいます。
特にモルタルの外壁で最も起こりやすいトラブルである「ひび割れ(クラック)」は、早めに対処しないと雨水を溜め込んでしまい、下地を傷める原因になります。
また住宅の外壁で最も主流なサイディングなら、サビの発生や、塗膜の劣化によって白い粉が現れる「チョーキング現象」などが起こります。

タイミングは10年が目安

日本の住宅平均寿命は約30年で、これはアメリカの住宅平均寿命の３分の１と言われています。
なぜここまでも違うのでしょうか。これは日本の気候に原因があります。日本は高温多湿であり、元々の日本家屋とは石の上に土台が乗るような構造でした。
しかし現代の日本住宅は、コンクリートを基礎に使うようになったことで、床下の風通しが悪くなり、住宅に使用する木材が痛みやすくなってしまったのです。
大切なお家を守るためにも、定期的にメンテナンスをおこない、長期的に風雨・紫外線などから私たちを守ってもらう必要があります。

塗装の種類とメリット・デメリット

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アクリル塗料

施工費は、1㎡あたり1,000〜1,800円程度と最も低価格なので、頻繁に塗り替えたい箇所や、長期の使用を想定していない建物に向いています

ウレタン塗料

ゴルフボールの塗装にも使われるほど細かい箇所や曲面にも対応でき、複雑な形状の外壁にも最適です。またモルタル・鉄・アルミ・コンクリートの外壁とも相性がよく、弾力がありゴムのように伸縮する製品もあるので、木材にも塗装可能です。
剥がれにくく硬度があり、耐用年数は5〜10年です。独特の光沢感があるタイプが多いので、仕上がりについては相談したほうがよいでしょう。
施工費は、1㎡あたり約1,700〜2,500円です。10年に1回の周期で塗り直しを行いたい方には、お手頃な塗料と言えるでしょう。

シリコン塗料

耐久性・耐水性・費用などのバランスがよく、耐用年数は約7〜15年です。
透湿性に富んでいるため結露が発生しにくいことも、人気の理由の一つです。
施工費は、1㎡あたり2,300〜3,500円くらいです。
比較的安価で、長持ちする塗料を使いたい方に最適な塗料です。

フッ素塗料

費用が高いので、一般住宅では、外壁よりも施工面積の狭い屋根にのみ採用されるパターンが多いです。雪が滑り落ちやすいので、積雪地帯の屋根の塗装でも親しまれています。
酸性雨や紫外線に強く、汚れが付着しても雨で流れ落ちるため、長い期間メンテナンスをしないで済むことから、陸橋や鉄塔、高層ビルなどの塗装でも好まれています。東京スカイツリーにも使用されました。
施工費用は、1㎡あたり3,500〜5,000円とやや高額ですが、タイプや機能によっては2,000〜2,500円程度で施工できる商品もあります。

ラジカル塗料

正式名称は「ラジカル制御型塗料」といい、塗膜を劣化させて白く粉を吹く現象「チョーキング現象」を引き起こす「ラジカル」の発生を抑えます。
費用は、1㎡あたり2,200〜4,000円が目安です。
価格帯は従来のシリコン塗料、耐久力は従来のフッ素塗料とほぼ同等であることから、外壁塗装でメインの塗料になりつつあります。

セラミック塗料

セラミックビーズを加えることで、断熱や遮熱に優れた効果を発揮します。
また、親水性が高く、外壁の汚れを雨が流してくれやすくする「低汚染性」の機能があります。
その上意匠性も高く、陶磁器の材料を吹き付けることにより「石材調のデザイン」にすることも可能です。
施工費用は、1㎡あたり2,300円〜4,500円、断熱・遮熱効果の高い『GAINA(ガイナ)』であれば3,500〜4,500円くらいです。
ただし石材調のデザインにしたい場合は、施工時に手間がかかるため、約5,000〜14,000円の費用をみたほうがいいでしょう。

無機塗料

一般的な塗料は「有機塗料」と呼ばれ、樹脂を主成分としています。塗膜の劣化はこの樹脂が引き起こします。代わりに無機物を主成分としたものが「無機塗料」です。耐用年数は10〜25年と長く、フッ素塗料や光触媒塗料よりも強いと期待されていますが、具体的な耐久性は「混ぜる有機物がアクリルかシリコンか」などで変動します。
なお前述した「セラミック」も無機物の一種であるため、セラミック塗料と無機塗料は仲間と考えてよいでしょう。
施工費用は、1㎡あたりおおよそ3,500〜5,500円です。

ナノテク塗料

通常の塗料に使われている合成樹脂は、石油系の原料で、CO2の排出量が多くなってしまうことが懸念されていました。
そこでナノテクノロジーを駆使し、合成樹脂(アクリルシリコン)の含有量を最小限に抑えた塗料として開発されました。シックハウス対策にも有効と考えられています。
燃えにくい素材なので、防火性も高いです。
防カビ性があり、雨水で汚れを落とす力もあるため外壁を長持ちさせることが可能で、耐用年数が10〜15年と長いのも特長です。
施工費用は、1㎡あたり2,400〜5,500円程度です。